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卒業式

3月1日(火)

今日は、県立高校の卒業式の日。
街中を歩いていると、胸にコサージュを着け花束を抱えながら歩く、卒業生の姿が
目に留まる。そして、昔、私の高校卒業時の記憶がじわじわと蘇ってきた。今日は、
いつも話している彼の話ではなく、私が高校の卒業時に体験した話を少ししたいと思
う。
あれは、今から数年前。当時、私にはスポーツも万能で、勉強もすごくできる仲の
良い同級生の男の子がいた。
その人と出会ったのは高校1年の頃、同じクラス、席が隣だったこともあり、話す
ことが多くて、すぐに仲良しになった。最初は、そこまで意識はしていなかったのだ
が、クラスのメンバー内で遊びに行ったり、いろいろ悩み相談しているうちに、相手
と一緒にいることが当たり前になり、私の方がだんだん惹かれていった。
学年が上がり、違うクラスになったが、その時の私は、引っ込み思案でなかなか思
いを伝えることができなかった。ただ、クラスは近かったため、休み時間になっては
ちょくちょく遊びに行っていた。
そんなある日、私はいつものように彼を尋ねに行くと、彼が私に相談があると言っ
た。私は、「何?」と聞くと、「俺、好きな子出来たんだけど…」という内容だった。
しかも、相手は私の友達。「まさか」と思った。私の心の中は、少しの嬉しさと、大
きな絶望に包まれた。彼の嬉しそうな顔を見ると、私は何も言えなくて、心がズキズ
キ痛んだ。ただ呆然と聞いている私に彼は、「急に顔色悪くなったけど、体調でも悪
いのか?」って聞いてくる始末。私は、ただ「ごめん」とだけ言い、その場を去った。
それから数日、自分の心を整理するために彼の元を訪れるのはやめた。
数日たったある日、彼から、話があると呼び出され、友達と付き合うことになった
という報告を受けた。それと同時に私は、相手に気持ちだけを伝え、これからも友達
でいることを宣言した。
それから私は、彼らを見守り、何かあれば、相談に乗り続けた。付き合ってから1
年、卒業を目前にして彼らに急に別れが訪れた。原因は、お互いのすれ違いというこ
とであったが、実際のところはわからない。こうして向かえた高校の卒業式。彼とは、
別々の道を進むことになった私にとっては彼を間近で見る最後の日となった。
卒業式終了後、私は、彼に呼び出された。「どうしたの?」と問いかける私に、彼
は、「目をつぶって手を出して」と言う。彼に言われた通りに手を出すと、私の手の
ひらに一つのボタンが転がっていた。ふと彼の学ランに目をやると、学ランの第二ボ
タンがなくなっている。「この第二ボタン…」と私が聞こうとすると、彼が、「この
ボタン、お前に持っていて欲しいんだ。今までずっと、俺のことを支えてくれたお前
に」と言ってきた。そして、「あの時は、本当にすまないと思ったけど、どうしても
、友達以上には見れなくて…でも、俺にとっては大事な存在っていうか。これからも
お前とはこのままでいたいんだ」と言われた。
あれから数十年経つが、今でも暇が合えば、会っては、お互いの近況報告をしたり
してる。しかも、会うときは、時間を忘れてしまう位長話することもしばしばだ。ち
なみにあのときにもらったボタンは、今でも大事に机の引き出しの中にいつでも見れ
る状態で入れている。
卒業生の姿を見て、そんな昔の青春を思い出しながら、今度の恋愛では後悔しない
と誓った今日この頃だった。

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2011年3月31日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:卒業式

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